ここ数年、「肌断食」という概念が随分広まった印象を受けます。
私は元祖肌断食提唱者、宇津木龍一先生の弟子であり、
「ファンデーションに頼らない素肌づくり」を謳って16年目の美容皮膚科ですから、
肌断食を志す人々が全国から当院を訪れます。
肌ルネ会員にとって、『年1回の白金参り』が習慣になったらいいなぁ~。
肌断食の聖地、白金。ふふふ
化粧品を減らして減らして、とうとうゼロになって、
「本当に楽になりました。ありがとうございます。」
と感謝される日々。
化粧で誤魔化さない素肌は本当に清々しく、健康的で美しいのです
肌の診察を毎日やっていますと、
『化粧品で傷んだ肌』というのが分かるようになります。
皮膚が擦れて薄くなり、酷い人はキメが全く消えています。
『ビニール肌』と表現する人がいますね。
赤くてテラテラしていて、火事を起こしている肌です。
このような肌の人たちには、化粧品の使用によって皮膚が傷んでいることを説明し、とにかく使用量と頻度を減らしてもらうよう指導します。
レーザー等治療はしません!とにかく「やめる」ことが治療です。
ところが、化粧品依存になっている人たちには、「やめる」ことのハードルが高い
それでも根気強く説明し続けます。
だって、止めるだけで肌が回復するのですから。
この回復力を診ているだけでも嬉しくなっちゃいます。
先日も、化粧品をたくさん塗りまくっている患者さんがいらして、
基礎化粧品の数を1~2種類に減らし、
ファンデーションはまだやめられないものの、
クレンジングを中止したところ、
3か月で驚くほど肌が回復していました。
人工的に傷めた肌は、まず原因を絶つこと。
皮膚という“土壌”に、自力で潤う力を呼び戻すのです。
当院のスタッフは、全員素肌です。
肌断食の理解も深いので、熱心にスキンケア指導をしてくれます。
自分たちが経験者なので、化粧品をやめることの苦労も知っています。
そして素肌で過ごせることの価値を共有しています。
「やめるを指導できる」エステティシャンは、当院の宝です。
101歳の祖母が永眠しました。
本日は葬儀のため、ご予約いただいた患者様には大変ご迷惑をお掛けしてしましましたが、ご容赦頂ければ幸いです。
祖母は頭がしっかりしていたせいか、
死ぬまで尊厳が保たれていました。
老人施設に10年以上お世話になったにもかかわらず、
家族やスタッフにぞんざいに扱われることなく、
最後まで立派だったと思います。
精神的に自立していて、
家族にもたれかかることもなく、
超節約根性は誰にも負けず、
自分のこととなるとドケチなのに、
孫の私にポンッと車を買ってくれたり、
家族にお金を回せる人でした。
昭和30年代に、夫(祖父)の赴任先であるインドで運転免許を取得し、
昔の女性としては珍しく車(マニュアル!)を運転していたので、
小さい頃はいろんな所へ連れて行ってくれました。
短歌、ピアノ、麻雀、お茶、社交ダンス、洋裁など多趣味な人でした。
10年以上老人施設に入居し、
だんだん衰えていく中、
どのように感じ、何を考えていたのでしょうか。
強い人だったので弱音を吐くことはありませんでしたが、
辛かったのかな、寂しかったのかな、痛くなかったのかな、などと可哀想に感じることもありました。
いわゆる『老衰』でしたが、最後は声も出せず、食べられず、静かに息を引き取りました。
立派に101歳の生涯を終えました。
いい人生だった!と思いながら、あの世へ旅立っていることを信じています。
美容医療を続けて22年。
好きなことが仕事になったから、ここまで続けられたのかと思います。
大したことは成し得ていませんが、それでも毎日人の肌に触れ診察していると、それなりの発見や経験が蓄積されているような気がします。
最近よく考えることは、「年齢に応じた美しさ」
60歳も過ぎると、寄る年波のシワやたるみは避けられず、それが“自然”なのですが、その自然を超えた若さを追い求める人たちとどのように向き合ったら良いか思考しています。
いや、還暦過ぎに限らず、若い人でも同じです。
「いや~、十分お綺麗ですよ。」と、私は本気で思っているのに、美のユートピアへ向かう人たち。
私よりずっとずっと、ある意味“美意識”が高いので、その気合に導かれて気付かされることもたくさんありますから、そういう時は自分自身の実力がまだ足りないなと素直に反省しています。
一方、「もうその辺りでご満足いただけませんでしょうか」と思うこともあるわけです。
特に毛穴。
鼻の毛穴など開いて角栓がポチリポチリ溜まっているのが『普通』なのですが、つるつる毛穴レスを夢見ている人の多いこと!
ほとんどの人の毛穴は『普通』です。
反対に、びっくりするほど毛穴が詰まって汚れている人のほうが圧倒的に少ないのです。
「毛穴ってそんなものですよ。」と、いつもお話しています。
ファンデーションを止めると毛穴は目立たなくなりますから、あれこれ治療する前に、とにかくファンデーションとクレンジングを控えることが肝心なのです。
毛穴にフォーカスする人が多い印象を受けますが、ハッキリ言って気にし過ぎです。
50代の患者さんとお話していて、
「先生がカッコいいと思う60~70代の女性はどんな人ですか?」と聞かれ、無意識に口をついたのは
「品のある人だと思います」でした。
それに加え、「自足している人」でしょうか。
自足している人は、愚痴や不満がないため、話も軽やかで楽しいし、何より表情が美しい。
では、どうしたら「品があり、自足した状態」になれるのでしょうか。
美容医療を受けることで、それらが身につけば、最高の治療になるのではと思うのです。
医師という職業柄、様々な悩み相談を受けます。
心の悩みに寄り添った対応ができるよう、診療のレベルアップを測りたいですね。
美容医療は実に奥が深く、提供する側も哲学を持って臨むことで、患者さんの道しるべになれたらいいなぁと思います!
40代の頃から『自由な50代』をイメージして、そうなるように人生設計をしておりました。
先日掃除をしていたら、2012年に開かれた大学の同窓会パンフレットを発見
私の近況報告は以下の通りでした。
港区白金で美容皮膚科を開院、7年目を迎えました。
「自由な50代」を目標に仕事と家庭を大切にしています。
おおー!! 10年前から「自由な50代」を掲げていたことにびっくりです。
10年前は東日本大震災の影響もあり、クリニックの仕事もまだまだ不安定でした
子供たちもまだ小学生で、手のかかる年頃でした。
あれから10年。
お陰様で、理想の50代に近づけたのではないかと満足しております
では、次はどんな60代を目指そうかな??と考えました。
娘が素敵なフランス人女優の写真を見せながら話をしてくれたのですが、
「お母さん、この女優さんは日焼け止めを塗らないんだって。UVケアは帽子とサングラスだけみたい。カッコいいよね~。」
確かにカッコいい。
50代後半の彼女は、美容医療による過剰なお手入れをした感じがなく、薄化粧。
ファッションセンスがす・て・き
エレガントに年を重ねることは一朝一夕では成し得ません。
家で犬と戯れる色気のない己の姿に、恥ずかしさすら覚えました
しかも、ぎっくり腰のせいで、この2週間フラットシューズしか履けず、毎日同じ洋服を着ていました
これではいかんいかん!
美容医療に携わる身として許せない!
幸い、私の周りにはカッコいい60代女性がたくさんいます。
彼女らをお手本に、私も気張って生きることを宣言いたします。
私なりの「カッコいい60代」を目標に、充実した毎日を過ごして参ります。
今年の冬は、お肌の乾燥が気になりませんか?
私の手はカサカサして、おばあちゃんのようにシワシワ
冬の低温・低湿度と、汗をかかない生活が原因でしょう。
当院のスキンケアは、基本的に化粧品を使わない「肌ルネ」を提唱していますが、
肌ルネ成功者のお顔は、冬の乾燥に負けないお肌です
「洗顔後は顔がつっぱるので、すぐに何か塗らないとバリバリになって大変」
と感じている方は、ご自分の肌が“不健康”であることにお気づきでしょうか?
バリア機能の保たれた保湿力のあるお肌は、ワセリンを少しだけ塗って皮膚表面を保護してあげるだけで、十分潤いを保つことができるのです。
皮脂分泌が十分ある方は、ワセリンすら不要。
裏を返せば、ワセリンだけで潤う皮膚は“健康”だということ。
もしワセリンだけでは乾燥が厳しいと感じるようであれば、
とにかく洗顔料(クレンジングとか洗顔フォーム、石鹸など)を止めるようにして下さい。
洗顔料は乾燥行進曲です。
洗顔料を止めることこそ、乾燥肌対策の第一歩。
マスク生活も2年。
これをきっかけにリモートワークが進んだり、
人に会う機会が減ったことで、
「ファンデーションを止めました」
という方が増えました。
ファンデーションを止めると、
洗顔料も要らなくなるので、
肌への負担はぐっと減ります。
そして「今年の冬は乾燥しなくなりました」
と、肌の変化を実感して頂けているようです。
乾燥するからと、化粧水やクリームをベタベタ塗るのではなく、
まず洗顔料を止めること。
これ、本当に大切です。
※洗顔を止めるのではありません。適度な水洗いは必要です。
ファンデーションがなかなか手放せない人は、塗った日だけ洗顔料を使うようにすると良いでしょう。
洗顔料を手放しますか?
乾燥肌を手放しますか?
「肌をきれいにしたい」という気持ちは一緒なはず。
乾燥肌でお悩みの方は、洗顔料をやめることを、美容法の一つとして追加してみて下さい!