院長ブログ

お礼を伝えるということ

今年も無事誕生日を迎えました。

中高年になると、「また歳を取っちゃったわ。誕生日なんて嬉しくないわよ~」という言葉が急増するようになり、形骸化した「お誕生日おめでとうございます」というフレーズにずっと違和感を感じていました。

何というお祝いの言葉を伝えればいいのだろうか、と代替案を考え続けていました。

そういう私も50歳を過ぎ、ここ数年、「誕生日なんて嬉しくないわよ~」とささくれ立つ気持ちがあり、お祝いされても気恥ずかしさが先だってしまうくらいでした。

しかし、今年は心の棘が抜け、まろやかさを感じています。

今までご縁のあった方々のお陰で、今の私が在ると思えます。

いい人ばかりでなく、時には衝突したり、ご縁がなくなってしまう方々も含め、彼らとの経験全てが今の私を形成しているのだということを思えば、通り過ぎた人たち全員が私の恩師でもあるのだと、しみじみ思えるようになりました。

感謝です。

 

誕生日やクリニックの周年、そして年末年始は人生の節目。

物事を振り返り、これからの人生や暮らし、仕事、社会について深く考えています。

今年の誕生日に考えたことは、「お礼」について。

私はお礼の表現が上手ではありません。

苦手ではないのですが、自分の理想形から“far behind”です。

お世話になった人に、もっともっと感謝と愛を表現をしたい気持ちは溢れ出てくるのに、それが上手に表現できません イメージとしてはまさに氷山の一角程度の表現です。

照れくさいのもありますが、余計なことかな?と思われるのではないかと考え過ぎてしまう傾向があります。

何か贈り物をしたいと思い、夜な夜なネットで「あーでもない、こーでもない」と探しながら、疲れるパターン。

「ま、いいか。明日やろう」と先延ばしにして、タイミングを逸するという悪循環。

どんどん行動に移さないと後悔ばかりが溜まってしまいます。

まさに“お礼負債”

愛情循環不全。

私自身がモノに対する執着がないので、どうしても“モノ”を贈るのが苦手です。

苦痛過ぎて、「旅行の定番お土産は買いませんからね」とスタッフに伝えているくらいです。

まずは、お礼の気持ちを言葉で表現したり、メッセージカードなど利用して、とにかくアウトプットする!

自分の寿命を10年と設定して、今やらなければ次はない!という覚悟で取り組みます。

それがスマートにできる人になりたいと思い、誕生祝いをしてくれたスタッフに宣言しました。

 

誕生日には、毎年スタッフや家族、友人らが集まってくれます。

共に時間を過ごしてくれるだけでも、本当に有難いことです。

人はひとりでは生きられません。

皆との関係の中で生かされていると思うと、今までに関わった人たち全て に感謝したいと思えるようになりました。

 

誕生日にお祝いしてもらうのは子供の習慣。

大人になったら、誕生日はお祝いされる日ではなく、自分から周りの人にお礼を伝える日だと思えたことが最大の収穫でした。