院長ブログ


倍返し

娘がもうすぐ成人式を迎える。

最近は、事前に写真撮影だけ“前撮り”をするというのだから、平和過ぎるというか驚きである。

しかも、デジタル写真だから、あらゆるシーンを用意して撮れるだけ撮りまくる。

その中から何枚選んでアルバムを作成するか?によって価格が異なる。

10カット5万円~ いろいろなオプション付きで最大20万円。アルバムだけの価格である。

こういう時、父親は欲張って高額プランを選択する。

母親と娘は冷静で、必要なものだけ選ぶものだ。(我が家の場合)

ということで、下から2番目のプランに決定。

せっかく着付けとメイクまでしたのだから、親族で集まりお祝い。

小さいときから穏やかな性格で優しく朗らかな娘は、皆に愛されている。

祝福され成人式を迎える娘。

 

私は成人式というものをやっていない。

着物も着ていないし、写真もない。

天邪鬼だったから、皆がするようなことに対する反発心もあったと思う。

誰にも祝福された記憶がない。

19~20歳の私は、いろんな意味で難しかった。

たぶん人生で一番辛かった時期だと思う。

そのように導いたのも自分自身だった。

ひねくれ者の娘を、両親はどのように思っていたのだろうか?

親思う心にまさる親心・・・

 

我が娘は、私の虚しい成人式を“倍返し”してくれたように感じた。

まさに「禍福あざなえる縄のごとし」

 

 

 



美容医療の“着地点”を考える

医師として診療を続けていれば、患者さんと長いお付き合いになることがあります。

高血圧や糖尿病のような慢性疾患を診ていれば当然ですが、

私のような美容医療に携わる者でもそうなります。

私は2000年から美容医療の門を叩き、翌年2001年から外来診療を担当するようになりました。

よって20年以上、私の治療を受け続けて下さる方たちがいます。

 

30代だった人は50代に。

40代だった人は60代に。

50代だった人は70代に。

60代だった人は80代に。

・・・長い間通って下さり、本当に有難いです 同時に、患者さんのお顔に対する責任感も半端じゃないです。ずっとキレイで幸せなマダムでいて欲しいですからね。

 

60代以上の美容医療はとても難しいと感じています。

更年期を過ぎると、皮膚のたるみが顕著になりますから、「そこそこ」を目指さないと無理なお顔になりかねません。

レーザーのお手入れは問題ないのですが、ヒアルロン酸やボトックスを頑張り過ぎると、いわゆる「いじった顔」になってしまいます。40代の頃からお手入れしていれば問題ありませんが、60代からヒアルロン酸、ボトックスデビューとなると、若作りにも限界があるなぁと感じている今日この頃。

もちろん外科的な治療に踏み切って、在り得ないピンピンしたお顔を目指すという選択もありますが、私のクリニックではそこは目指していません。

年代ごとの“美しさ”と“着地点”を明確に描いて治療を進めないと、美容医療を受けたものの満足した結果が得られないということになるでしょう。

では、“美しさ”や“カッコよさ”って、どうやって身に付けるかというと、それは美容医療任せでは到底成し得ることのできない生き様ではないでしょうか。

 

以下、私の恩師である宇津木先生のお言葉を引用させていただきます。

「飾らない美しさ」が究極の人間の美であり魅力だと思います。「飾らない美しさ」こそ、その人のありのままで、自然体の美や魅了が表現されています。他人には真似できない自分だけの美です。生来の自分を自力で磨き上げた自分なりの美であり魅力です。それに満ち足りて、感謝して生きる姿に、人は、品位、潔さ、心地よさを感じるのだと思います。 

私の感じていることが200%の表現になって、震えるほど共感しました

特に、ここです!

それに満ち足りて、感謝して生きる姿に、人は、品位、潔さ、心地よさを感じるのだと思います。

現状に満ち足りて、周囲の人たちへの感謝の気持ちを忘れないこと。それが自然と身についている人が美しいのでしょうね。

 

美容医療は皆さまの人生に、ちょっとだけ花を添えるような役割だと思っています。

「あら、今日のお肌、すべすべだわ

「肌色が明るくなった!」

「なんだかハリが出た感じ

ちょっとした変化に喜びを感じていただけることの積み重ねが“着地点”だと思っています。

美容医療に過剰な期待をしている(と私が感じた場合)方には、私は治療を行いません。

それは、“着地点”がずれているので、お互い幸せになれないからです。

当院の診療では、この“着地点”についての対話を大切にしていますので、皆さまもご自分の目指している“美しさ”を私たちスタッフにお話しくださいね。

 



オンライン診療

先月から患者数もだいぶ増えて、診療出来ることの喜びを噛み締めている今日この頃。

忙しいことが嬉しいとさえ感じます。

当院は、患者さんの肌の変化を、肌診断機器とデジタルカメラ、そしてビデオマイクロスコープで撮影・記録・保存しているので、治療効果をしっかりと評価することが出来ます。

肉眼的な診察で感じることだけでなく、客観的な評価はやはり大切。

患者さんにもデータをお見せして納得してもらうことができます。

美容医療の効果は素晴らしいですよ、本当に。

レーザーだけでも肌質がかなり良くなります。

化粧品を塗りまくるなら、その代わりに医療機関でレーザーを受けた方がよっぽどコスパが良いと思うのですが。

 

我々のお仕事は、対面で成り立つもの。

コロナ禍の今でも、何となく続けることができていますが、4~5月の時のような緊急事態宣言(非常時)となると一気に仕事が激減することは火を見るよりも明らかです。

最近、再び感染者数が増加傾向にあり、第3波に備えて「オンライン診療」の準備を進めています(遅いか?)

オンライン診療を手掛ける企業と契約したのですが、それらのやりとりや手続きもすべてオンラインで完結。

人生初の「クラウドサイン」という電子契約を経験しました。話題の脱ハンコです

契約相手とは一度も会うことなく、オンライン診療システムが構築され、実用段階に到達できます。

 

おおっっ、これがテレワークというものか、何と良くできているのでしょう

確かにこのようなシステム運用であれば、在宅可能な仕事などたくさんありそうです。

当院に通う患者さんの中にも、ほとんど在宅ワークという方が少なくなく、どのようにお仕事されているのかな?とイメージが湧かなかったのですが、今回の電子契約により、IT弱者の私にもうっすら想像できました。

上手く使えば、かなり便利になりますよね。

オンライン診療も、肌のチェックをしたり、スキンケアの相談にのったり、決まった薬の処方などには有効活用できると思います。

私たちは化粧品を使わないスキンケア「肌ルネ」を推奨しており、お化粧品を使えない人or使いたくない人に向けて、何も塗らないスキンケアに到達するまでのサポートも大事な仕事と思って取り組んでいます。

実用化にはあと1か月くらいかかりそうですが、オンライン診療の可能性に期待しています



能舞台

愛犬ムニエルが昨日無事退院できました

血液検査は順調に改善しているものの、5泊も入院して、持続点滴につながれ、慣れない環境にいたせいか、あまり元気がなくじっとしてます

 

さて、今日は生まれて初めて「能舞台」を体験しました。

GINZA SIXの地下に観世能楽堂という立派な舞台があります。

古事記の内容でしたが、古典的な能ではなく、現代舞踊やバイオリン・チェロなど織り交ぜたアレンジ。

混沌から始まり、アメノミナカヌシ、イザナギ・イザナミ、オノゴロ島、そしてアマテラスオオミカミとスサノオまでのお話。内容は分かりやすく、難しいものではありません。

私にとっては音楽が最大のインパクトでした。

小鼓、笛、お箏、それに太鼓のパッションが加わり、さらに弦楽器が何とも絶妙なハーモニー。

久々に心が揺さぶられましたわっ!

生演奏は鼓膜で感じるのではなく、骨伝導して魂が震えるって感じです。

ああ、やはり生はいい。

外に出て肌で感じること。

コロナ禍でやりずらくなっていることが口惜しいですが、文化芸能が先細りすることがないよう応援しようと思います。

銀座で余韻に浸りたかったのですが、犬が心配で直帰。

少しずつ元気になっているようで安心しましたワン。



禍福あざなえる縄の如し

今週は精神的にきつい1週間を過ごしました

愛犬ムニエルが胆嚢炎で入院したのです。

日曜日は元気にお散歩していたのに、月曜日から少しずつ元気がなくなり、ごはんも食べなくなって、火曜日にはオシッコがオレンジ色に!!

水曜日に動物病院を受診したところ、ビリルビン値が跳ね上がって、肝機能も異常な高値 白眼やお腹には黄疸が出ているではありませんか・・・

診断は「胆嚢炎」 即入院です。

点滴治療を始めたものの、最初は効果が出ず、このままだと開腹手術が必要になると言われ、しかも死亡率は30%

金曜日朝の採血結果で手術の有無を判断することになりました。

私の心は深い闇に入り、胸が押し潰されるような苦しみ。

自分の命と交換しても構わないとさえ思えました。

 

病院の面会には、娘と息子も心配なのか一緒に来てくれて、先生の説明も3人揃って聞きました。

このような状況で家族が一緒にいてくれることは、大変心強く、苦しい気持ちは少し紛れるような気がします。

子供を産んで良かったとしみじみ思いました。

そういえば、息子が10か月の頃、肺炎で入院したことが脳裏によみがえります。

その時は家族交替で病院に寝泊まりして、身体的に辛かったことは覚えているものの、精神的な苦痛は犬の病気のほうがよっぽど堪えます。

私自身が年を取って、ストレス耐性が弱くなったのでしょうか。

 

さて、迎えた金曜日のお昼。

今時は、LINEで検査結果を送ってくれます。

ハラハラ・ドキドキでスマホ画面に向き合うと・・・

「ビリルビン値が下がっている

娘の大学受験の合否発表を見るのと同じくらい緊張しました。

昨日の緊急手術は回避することができ、胸をなでおろしました。

夜、面会に行くと、前日よりグンと元気になった姿に触れ、この上ない喜びを噛み締めて帰宅。

今日の検査速報では、ビリルビンがさらに低下

神様、ありがとうございます!!

 

元気な犬と過ごす日々は至福です。

毛並みに触れ愛でる喜び。膝の上ですやすや眠る時のぬくもり。

そこに居るだけで可愛いんです。

しかし、ひとたび病気になると、奈落の底に突き落とされたような悲しみが沸き上がります。

幸福と悲しみはセットでもたらされるのだと、改めて実感。

悲しみだけということはあり得ない。

幸福があるから悲しみもついてくる。

そう思うと、悲壮も受け入れられるような気がしてきました。

 

『禍福あざなえる縄の如し』

研修医時代に上司から教えてもらった言葉の意味が、20年以上たってより鮮明に腑に落ちました。

幸福と不幸は表裏一体。

喜びがあるから悲しみがある。

悲しみは辛いけれど、喜びはそれらを吹き飛ばすくらいのプラスのパワーがあります。

今、目の前にある幸せに感謝して、喜びを噛み締めたいですね。

動物病院の先生やスタッフの方々は、毎日夜遅くまで本当に良くしてくださいます。

その優しさと愛情に心打たれ、感謝の気持ちでいっぱいです。

 

気持ちが塞いでも、患者さんと向き合うとスイッチが入るので、診察中は犬のことを忘れます。

今日は気分よく治療することができ、お肌の仕上がり良好!ヒアルロン酸もバッチリ!!

お客様に喜んでいただくことができました。

私は美容医療で皆様に幸福をお運びできるよう、頑張ります