院長ブログ

Trust & Respect

昨年10月脳梗塞で倒れた父は、半年ほどかけて、だいぶ回復したというか、その状態に慣れてきた様子です。

高齢者住宅で、ヘルパーさんや訪問看護や友人やデイサービスの助けをフルに借りて、生きがいを模索しながら暮らしています。

この半年間、父の生活を立て直すためにかなりエネルギーを注ぎましたが、最近ようやく私自身の心の余裕という余白を感じられるようになりました。

久し振りに歯のクリーニングへ行ったり、ずっと気になっていた耳の違和感を解決するべく耳鼻科受診も済ませました。

脳もだいぶ錆び付いていましたが、数時間集中して読書することも出来るようになりました。

自分メンテナンスをすると、大切に生きているような気持ちになれます。

 

そして、仕事のこと。

ずっと中途半端にやりかけていた『人事制度』を完成させようという気持ちが再浮上してきました。

当院はお陰様で患者様に恵まれ、集客という課題はクリアしています。

同じエネルギーを注ぐなら、あくせく不必要な消費を煽る集客方法に勤しむよりも、目の前の患者様に集中して治療結果を出すことのほうが、本質的に満足度の高い結果が得られると確信しています。

次なる課題は、優秀なスタッフが「希望と遣り甲斐を感じて長期間働ける職場にする」ということです。

セミナーに参加したり本を読んだりして、給与を決める基準は作成しましたが、ガラス張りではありません。

クリニックが求める人間性や職業能力を明文化し、1人ひとりが自己の能力を高め、患者様の喜びに貢献できる人物となることを切に願います。

今年の年末までに、新しい『人事制度』を完成させることを宣言します

スタッフも巻き込んでこのプロジェクトを進めて参ります。

名付けて『Trust & Respect』プロジェクト。

院長もスタッフも患者様も、皆が互いに信頼できて尊敬される関係になることを目標にします。

信頼と尊敬を得るには、まずは相手を思う気持ちが必要です。

そのためには自分の心に余白が必要です。忙しすぎないこと、そして器を大きくすること。

易きに流されず、学びを続け、徳を積んで深みのある人間へと成長したいです。

信頼と尊敬のある人間関係の構築には時間がかかりますが、諦めず取り組んでいこうと思います。


新年度に向けて

桜のシーズン、年度末ですね。

この季節になると、クリニック開院準備のために物件を探していた時を思い出します。

2歳と5歳の子供を連れて、今のクリニック物件を契約した時、マンションの窓から北里研究所の桜が見えました。しかし、その桜は北里研究所建替え工事の際に、窓から見えない場所に移動してしまいました

これは近所の雷神山公園、なかなか立派な桜並木です。

桜を見ると1年の区切りを意識してしまいます。

 

さて、この4月からスタッフの黒崎が鍼灸の学校に通うことになりました。

知識と技術をステップアップさせ、もっと自信を付けたいとのこと。

黒崎は明るい性格で思いやりがあり、患者さんからも人気者。

トリートメントのあまりの気持ちよさから『黒魔術』と呼ばれるほど

今のままでも十分人の役に立っているのに、まだまだ先をみて成長しようとする意欲と行動力には感心してしまいます。

久し振りに黒崎の技術チェックのためカラダを揉んでもらいましたが、どこに触れてもこの上なく気持ちがいいのです 当院で5年5か月勤務していますが、技術力の高さは私が保証します。

4月からは土曜日のみの出勤となりますが、これから3年かけてさらに磨きをかけ、今後も皆様のお身体の癒しにお役に立てることと期待しております。

 

そして、当院には新しいメンバーが2名加わりました。

2人ともエステティック歴10年以上のベテランです。

当院のお客様に、変わらず安心して通い続けていただけるよう精進して参りますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

 


ギルティーフード

当院の隣に『バーガーマニア』というハンバーガー屋さんがあります。

なかなか肉肉しいハンバーガーで、大人気です。

2008年オープン、白金店以外にも恵比寿店、広尾店、そしてこの3月に白金高輪店もオープン。

この3月で15周年を迎えたとのこと、おめでとうございます!!

今月限定「15種のチーズ入りバーガー」をいただきました。

デザートには偶然ですがチーズケーキ。

胃袋はチーズフェスティバル

ビールとワインで流し込んで終了。

50代でギルティーフード(高カロリーで罪を感じる食べ物)やっちゃいました・・・

明け方から胃がしくしく痛くて、消化機能に負担がかかり過ぎた様子。

消化酵素が少ないのか、蠕動運動が弱いのか、特に牛肉はしんどいです。

牛のゲップにはメタンが含まれ、温室効果ガスの4%に匹敵するとか。

牛肉を食べることは、人体にも地球にも負荷がかかり過ぎることを考えると、環境に対する”ギルティーフード”でもあります。

でも、バーガーマニアさんのハンバーガーは本当に美味しいし、食べる人を幸せにしています。

大量生産して大量廃棄することもなく、上質なお肉をたまに少しだけ頂くのならいいではないかと、勝手に正当化させていただきます。

日本の1人当たり年間消費量(令和元年・農林水産省)は以下の通りです。

・牛肉 6.5kg

・豚肉 12.8kg

・鶏肉 13.9kg

牛肉は豚や鶏と比べると意外と少ないのですね。

また世界と比較してみると、アメリカやブラジルは牛肉だけで30㎏以上消費していますから、世界はナント肉食か!ということが分かります。

これだけ世界では肉が消費されているのですから、代替肉の研究に躍起になっているのも理解できました。

肉食は持続不可能ですから、これからの食糧事情が気になります。

胃腸を労わりつつ、少しの量でいいから美味しいものが食べられる世の中になることを祈ります。

 


幸福は美の根源

日々、患者様との会話を通して、人間としての生き方の本質を考えるようにしています。

美容皮膚科の診療で得られる情報は、まるで文学作品のよう

小説のようなストーリーに耳を傾ける時間は、実に面白い。

子供の頃、あまり本を読まず、外で遊んでばかりいた体育会系文学コンプレックスの私ですが、仕事を通じて様々な人のモノの見方、考え方に触れることが出来るのはこの上ない財産だと感じています。

 

幸せそうな女性が、どのような環境に育って、どのような暮らしをしているか?気になりませんか?

美容医療を提供している身として言わせていただきますと、『幸せそうな笑顔』こそが美の根源だと本気で思っています。即ち、心持ちです。

だからこそ、幸せそうな人に対して、私なりにヒアリングをして分析しています。※全く学術的ではないので、個人のバイアスがかかっているかもしれません。悪しからず。

 

今まで一貫して言い続けていたのが、「夫婦仲がいい人」でした。

今日はさらに一歩踏み込んで考えてみます。

自由に伸び伸び、幸せそうに暮らしている女性は、ズバリご主人が「できる男」なんですよね。。。

妻が楽しそうに暮らしていることを喜びと感じるから、妻の夢が叶うよう協力します。

協力というのは、金銭的なフォローだけでなく、家庭運営にも積極的に取り組むことを意味します。

そう、できる男は仕事もできるし(お金も稼ぐし)、自立して家のことも卒なくこなしているのです。

何て素敵な男たちなのでしょうか

少数だと思いますが、実際に存在するのです、このようないい男たち・・・

また、こういうできる男は気持ちにゆとりがあるのでしょうか、決して妻を束縛しません。

「君が望むことなら好きにすればいいさ」ってな具合ですよ、本当に。

そして妻も、そういう夫への感謝の気持ちを忘れません。謙虚です。

こういう男性を惹きつけられる、愛されキャラの女性って、いったいどんな魅力があるのでしょうか。

きっと惜しげもなく愛を与えられる女性なんだろうなぁ。

このようにお互いを尊重し、いい関係を保っているのでしょう。

1回だけの人生で、このような素敵な伴侶と巡り合える人は、本当に運が良いとしか言いようがありません。

運も実力?前世の行いが良かったのでしょうか?

 

私が結婚して間もない頃、仕事と子育てで忙しくて、心の余裕がなかった時のこと。

居酒屋で何気に夫の愚痴を漏らしていたら、恩師の宇津木先生から、

「配偶者を幸せに出来なくてどうする」と叱咤激励されたことを今でも覚えています。

これって普通、男性に投げかける言葉だと思っていたので、女性である私に言われたものですからびっくり仰天でした。

でも、何だか嬉しくて、「ああ、そうか。自分で選んだ伴侶なんだから大切にしないといけないんだ。」と素直に思えたのは、まだ若かったからでしょうか。あれから20年経ちますが、私が夫を幸せに出来ているかどうかは不明です

 

あまり男だ女だと、役割分担を決めず、相手を思い、出来ることは出し惜しみせずやる!愛を与える!

夫婦に限らず、家族、友人、職場での人間関係にも応用できることだと思います。

与える喜びを感じられる人が増えたら、この世の中は幸せに満ち溢れ、美しい人が増えることでしょう。

 


ニュートック

アラスカにある先住民族の村、「ニュートック」をご存知ですか?

地図上でお示しします。

この辺りにユピック族という狩漁採集をしながら移動生活をしていた先住民族がいました。

1950年代にアメリカ合衆国政府が定住生活を強制し、学校を作り、このニュートックという場所に住まわせたということです。

ところが地球温暖化の影響でニュートックの土地は浸食され、永久凍土が溶け出し、そこに住み続けることが困難になりました。

住民は何とか政府から補助金を確保し、より安定した地へ移転することになりましたが、それでも人口の3分の1程度に過ぎません。村はバラバラになってしまいました。

このニュートックのドキュメンタリー映画を観て、脱炭素社会の実現に向けて何が必要なのか?というフォーラムに参加しました。

 

これは、気候変動難民の1例に過ぎません。

このまま温暖化が進むと、2060年には14億人が住む場所を失い、難民化するという試算があるそうです。

もう、待ったなしの臨界点に来ています。

本気でCO2削減に取り組まないと、後戻りできないそうですよ

日本は世界と比べると、まだまだ火力発電が多く、再生エネルギーの割合が少ないそうです。

化石燃料の輸入額は年間18兆円だそうです。

これを減らして、何らか国産の再生可能エネルギーを増やせば、何兆円という額が国内で潤うんですけれど。

最近は再生エネルギーも低コストになっているようで、太陽光を推進していました。しかし田舎に行くと、辺り一面に広がる太陽光パネル畑は自然と調和しておらず、あのパネルが劣化して廃棄される時のゴミ問題は大丈夫なのかしらと心配になります。

また、電気自動車も推進していましたが、電池に使うレアメタルの問題なんかはどうなんだろう?と疑問を感じます。

原発は稼働すると、結構なCO2を排出するらしく、おススメしていませんでした。というよりも、12年前の東日本大震災で原発の恐怖をみんな味わったはずなのに、いまだに原発??ですよねぇ。

世界人口は今もなお増え続けているし、物質的には豊かになり過ぎているから、欲望のままに生きていたら、そりゃエネルギー使用量は半端ないんでしょうね。

食料・生産消費システムは、CO2排出量の1/4を占めますが、牛肉がダントツに悪いみたいですよ。そのうち牛肉禁止令(禁牛)なんてものが出来たりして。牛肉の他には、羊肉、チーズ、ひき肉、チョコレート、コーヒーなどがCO2排出量が多いそうです。

個人レベルでの省エネは焼石に水です。社会システムを根本的に変えていかないと、CO2ゼロの社会を目指すことは出来ないのでしょう。

 

環境問題だけでなく、社会は様々な問題と矛盾を抱えています。

それが直接自分に関わることでないと、他人事のようにスルーしてしまう傾向があります。

自分の事で精一杯だったら、環境問題なんて二の次になっちゃいますよ。

しかし、この無関心こそが罪深いということを忘れずに。

私はいろいろな社会問題を意識して考えたいと思っています。

そのためにも自分の能力の5%でもいいから、余白を持てるよう心がけています。

そんな意識が、人生を豊かにしているように思います。