院長ブログ

2023年を終えて

本年の診療は全て終了いたしました。

皆様にとって、2023年はどのような1年となりましたか?

コロナも明けて、活動的にお過ごしでしたでしょうか。

 

【プライベート編】

私は、昨年脳梗塞になった父のケアに、心身ともに振り回された前半でした。

悔しくて涙したこともありました

ところが人間の回復力は凄いもので、父はやる気と自立心を取り戻しつつあり、最近は泣き言さえ言わなくなりました。失語症ですが、リハビリの甲斐あってかなり話せるようになり、図々しくあちこち歩きまわっている様子です。

ケアマネジャーさん、訪問看護師さん、クリニック、銀行などあらゆるところに監視の目が行き届いているため、何かあれば迅速に連絡を下さるので、本当に有難い限りです。

お陰様で私は精神的にだいぶ楽になり、通常運転再開です

高齢で病気を患う親との付き合い方を経験し、あまり干渉せず、余程のことではない限り自由にさせておくのが肝だと学習しました。

頼まれたら手を貸す。

こちらからあれこれ口を出さない。

子育てと同じです。

 

【仕事編】

T&R(信頼と尊敬)を探求し続けた1年でした。

18年間もクリニックを継続出来ているのは、患者様との長きにわたるT&Rを積み重ねてきたからと思えます。

ずっとT&Rを意識していた訳ではありませんが、患者様の期待には何としてでも応えたいという気持ちを強く持ち続けたことで、結果的にT&Rを築くことができたように思います。

「相手はどんな人で何を求めているのか。相手のために何ができるのか。」

今年はスタッフに入れ替わりがありました。

1人が鍼灸の専門学校に通い始めたため、新しいスタッフ2名が入社しました。

昨年も新しいスタッフが2名入りましたので、新参4名、古参3名となり、いろんな意味で化学反応を起こしているようです。

年初に掲げた通り、スタッフを増員して残業を減らすという目的は達成できました

当院は院長の私が全責任を持って患者様の診療にあたることが特徴です。

そして、診療をサポートし、患者様に徹底的に寄り添うスタッフの存在は欠かせません。

礼儀正しく、丁寧な接遇をするよう、日々スタッフに声掛けしております。

笑顔! 挨拶! 静かに歩く! 扉は手を添えて閉める! 身なりを整える!

小姑みたいに注意する自分が嫌なのですが、自分への戒めも含め、気持ちの良い人間でいられるよう精進し続けたいと思います。

スタッフ同士も、スタッフと院長も、T&Rを構築して気持ちよく働ける環境を整えます。

そのためには、どうしても「人事評価制度」が必要なことは数年前から分かっていたのですが、なかなか手に付かず。

ようやく今年から本腰を入れて制度設計を始めました。

オンライン学習を進めつつ、週1回、スタッフリーダーの西田とミーティングを続け、だいぶ形になってきています。

クリニックにとってもスタッフにとっても、働く幸せを実現するための人事評価制度です。

働く幸せとは? 将来の夢とは? クリニックで働く意義を見つめ直し、お互いのゴールを設定します。

院長がそれぞれのスタッフに対する期待職能を言語化します。

職業能力に合わせて役職と給料を設定します。

成長できるような教育制度を作ります。

設定したゴールに対する評価を行います。

・・・みたいなことをやっています

 

「毎年5%成長を続けることで、人としての器をストレッチさせましょう

年末の納会で、私はこのような挨拶をしました。

「毎月3万円を利回り5%で運用したら、30年後にはいくらになるでしょうか?」

という質問を投げかけました。

単純に無利子で毎月3万円貯金を続けたら、30年後には1080万円ですが、5%の複利を続けたら約2500万円になります。2.5倍です。

お金を投資しろと言っているのではなく、自分に投資せよと言いたいのです。

自分の能力が高まり、器が大きくなれば、出来ることが増えます。

心に余裕があれば、人に優しくできます。

良い治療を行うには、かなり複雑な能力が必要だと思います。

①コミュニケーション力。信頼関係を築くこと。

②1人ひとりの患者様の特性をよく知ること。

③治療によって得られるメリットとデメリットを天秤にかける。

④患者様に喜んでいただける治療結果を想像する。

⑤治療技術を磨く。

⑥治療のベストタイミングを提案する。

⑦自分自身の心身の状態を整えておくこと。

⑧責任感と慈悲心を忘れない。

⑨恐怖心に打ち勝つメンタルを鍛える。

⑩人気者になること。

他にもいろいろあると思います。

仕事の本質は、「相手の悩みを解決すること」です。

そのために、自分の器を少しずつストレッチし、出来ることを増やしたいと思います。

私は50歳を超え、体力や記憶力など様々な身体能力は低下していると思いますが、恐れながら治療に関してはまだまだ上達しているとさえ感じています。経験や知恵が役に立つ仕事内容だからでしょうか、それともただの思い込みでしょうか←痛い人

自分の直感を信じて生きていますので、自己成長を感じられるうちは、診察室での仕事を続け、皆さまに幸せに尽くします。

老婆が裸の女王になっていたら、どなたか苦言を呈して下さいませ。

 

仕事から解放され、今年をあれこれ振り返っていたら、取り留めもない長文になってしまいました。

今年もお付き合い下さり、誠にありがとうございました。

ご年配の患者様からも「先生のブログ、読んでいますよ」と言われることが増え、嬉しい限りです。

これからも楽しい経験を積み重ね、内容を充実させたいと思います。

来年もよろしくお願い申し上げます。

良いお年をお迎えくださいませ。

 

2023年12月30日  自宅にて

山口麻子