院長ブログ

禍福あざなえる縄の如し

今週は精神的にきつい1週間を過ごしました

愛犬ムニエルが胆嚢炎で入院したのです。

日曜日は元気にお散歩していたのに、月曜日から少しずつ元気がなくなり、ごはんも食べなくなって、火曜日にはオシッコがオレンジ色に!!

水曜日に動物病院を受診したところ、ビリルビン値が跳ね上がって、肝機能も異常な高値 白眼やお腹には黄疸が出ているではありませんか・・・

診断は「胆嚢炎」 即入院です。

点滴治療を始めたものの、最初は効果が出ず、このままだと開腹手術が必要になると言われ、しかも死亡率は30%

金曜日朝の採血結果で手術の有無を判断することになりました。

私の心は深い闇に入り、胸が押し潰されるような苦しみ。

自分の命と交換しても構わないとさえ思えました。

 

病院の面会には、娘と息子も心配なのか一緒に来てくれて、先生の説明も3人揃って聞きました。

このような状況で家族が一緒にいてくれることは、大変心強く、苦しい気持ちは少し紛れるような気がします。

子供を産んで良かったとしみじみ思いました。

そういえば、息子が10か月の頃、肺炎で入院したことが脳裏によみがえります。

その時は家族交替で病院に寝泊まりして、身体的に辛かったことは覚えているものの、精神的な苦痛は犬の病気のほうがよっぽど堪えます。

私自身が年を取って、ストレス耐性が弱くなったのでしょうか。

 

さて、迎えた金曜日のお昼。

今時は、LINEで検査結果を送ってくれます。

ハラハラ・ドキドキでスマホ画面に向き合うと・・・

「ビリルビン値が下がっている

娘の大学受験の合否発表を見るのと同じくらい緊張しました。

昨日の緊急手術は回避することができ、胸をなでおろしました。

夜、面会に行くと、前日よりグンと元気になった姿に触れ、この上ない喜びを噛み締めて帰宅。

今日の検査速報では、ビリルビンがさらに低下

神様、ありがとうございます!!

 

元気な犬と過ごす日々は至福です。

毛並みに触れ愛でる喜び。膝の上ですやすや眠る時のぬくもり。

そこに居るだけで可愛いんです。

しかし、ひとたび病気になると、奈落の底に突き落とされたような悲しみが沸き上がります。

幸福と悲しみはセットでもたらされるのだと、改めて実感。

悲しみだけということはあり得ない。

幸福があるから悲しみもついてくる。

そう思うと、悲壮も受け入れられるような気がしてきました。

 

『禍福あざなえる縄の如し』

研修医時代に上司から教えてもらった言葉の意味が、20年以上たってより鮮明に腑に落ちました。

幸福と不幸は表裏一体。

喜びがあるから悲しみがある。

悲しみは辛いけれど、喜びはそれらを吹き飛ばすくらいのプラスのパワーがあります。

今、目の前にある幸せに感謝して、喜びを噛み締めたいですね。

動物病院の先生やスタッフの方々は、毎日夜遅くまで本当に良くしてくださいます。

その優しさと愛情に心打たれ、感謝の気持ちでいっぱいです。

 

気持ちが塞いでも、患者さんと向き合うとスイッチが入るので、診察中は犬のことを忘れます。

今日は気分よく治療することができ、お肌の仕上がり良好!ヒアルロン酸もバッチリ!!

お客様に喜んでいただくことができました。

私は美容医療で皆様に幸福をお運びできるよう、頑張ります