私は研修医の時から、ずっとワンピース型白衣を着ている。
美人の先輩医師が着ていたから。
最初は森英恵デザインのものを購入した。Aラインのふんわりしたデザインが好きだったから。
白、ブルー、ピンク、グリーンを4着買って着まわしていた。
作業着だし、私服が汚れることもないから、何の疑問もなく着用していた。
自分で開業してからは、もっとデザイン性のあるエステティシャン用の白衣を着ている。
しかし! 今月はクリスマス月ということもあり、当院のテーマは“Disco Xmas”
スタッフ全員、黒のブラウスと金色スパンコールのスカート、そして髪にはスカーフを巻いてみた。
統一感を残したのが吉と出た。
私はボディコンシャスなワンピースを着たり、赤いニットやスパンコールのスカートを着ている。
これが患者様に大うけ!!している。
「先生、いいね~(^^♪」とか、「白衣要らない!」
「白衣は個性を消すからね。」とまで言われて、その予想以上のレスポンスに驚かされる。
私が調子に乗ってポーズをとったりすると、さらに喜んで下さる。
毎日仕事が楽しくて仕方ない。
白衣とか医者とか、既成の殻に私は閉じこもっていたのではないだろうか?
先日、忘年会の2次会で、強烈な個性を放つ人物に出会い、少し酔っていたこともあって思わず惹きつけられ挨拶をしてしまった。
その方のファッションやメークの表現力に圧倒された。好きだった。
結婚して15年、子供も2人いて、医師という職業。
無鉄砲に弾けまくっていた青春時代を卒業して、堅実に保守的に生きてきた。それが心地よかった。
必要な15年だったと思うが、白衣の中で私の個性が消えていた。
もっともっと面白いことを表現していきたいような、ふつふつと沸き起こる何かが胸の中で響いている。
今年は少し前進できたようだ。
来年からは白衣を脱ごうかしら。