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肌に触れるものを選ぶ

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天然繊維と化学繊維

肌に触れるものはできる限り天然繊維を選びましょう。
天然繊維には、綿、麻、絹、羊毛などの種類があります。
その中でも綿は、吸湿性や耐久性に優れていること、繊維の先が丸く刺激が少ないことから一般的に多く使われています。

化学繊維と天然繊維の違いによる着用感およびかゆみの実験によると、化学繊維のポリエステル繊維を着用した場合、かゆみの原因である汗の成分ヒスタミンが疎水性であるポリエステルの表面に残ります。そのため、ポリエステル繊維と皮膚が摩擦されることでかゆみが発生しやすく、逆に親水性の綿を着用した場合は、ヒスタミンを含んだ汗を吸水する為、かゆみを抑えられるという結果が報告されています。

化学繊維は、世界の主要繊維の生産として増加傾向にあります。
日本は、衣類の輸入が増加の一途をたどっており、2018年には97.7%にものぼっています。これらの状況から、現代は綿100%の衣類を選ぶことが難しい時代です。これは、近年のアレルギー性皮膚炎の増加と関係があるのかもしれません。

化学繊維と環境汚染

化学繊維は洗濯により繊維が排水に流れることから、環境汚染とも関わっています。海に流れ出たプラスチックの破片は、直径5㎜以下の粒子(マイクロプラスチック)になり、自然に還ることなく海を漂い続けます。衣類から出るマイクロプラスチックの量は全体の35%という報告もあります。

プラスチックが人間に及ぼす影響は、未だ研究中で解明されていないことが多くありますが、今の増加傾向を止めなければ海への積算流入量は20年で約10倍も増加すると予測されています。
消費者の私たちが天然繊維を選ぶことで化学繊維の生産量や、河川へ流れ出るマイクロプラスチックの量を減らすことができるかもしれません。

子供のお肌は大人よりバリア機能が弱く、刺激に対して敏感です。天然繊維の中でも綿は、お肌に対して柔らかく刺激が少ない素材です。また、吸水性も高く、保温性もあることから肌着によく使われています。
子供の肌が健やかに育つためには、衣類も大切な要素の一つです。