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肝斑

肝斑

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肝斑とは

肝斑は、女性ホルモンが影響してできるシミといわれています。
多くは、頬骨に沿って、左右対称にべったりと地図上に広がってみえます。

ただし、その大きさは様々で、全くの左右対称じゃない場合や、額中央や口回りなどに出ている場合もあります。

30代~40代の女性に主に発生し、50歳代後半まで見られますが、60代以降から発症することはあまりありません。
妊娠、出産をきっかけに発生し、その後閉経とともに薄くなったり、消えたりすることもあります。
また、経口避妊薬(ピル)の使用や、生理不順も関係していると考えられています。

肝斑の主な特徴

  • 頬骨に沿ってできる。
  • 左右対称にできる。
  • 輪郭がはっきりせず、地図上に広がっている。
  • 30代前半以降発症する。
  • 妊娠や経口避妊薬によって増悪する。

肝斑イメージ(白金ビューティフルエイジングクリニックホームページより)

地道な美白ケアを

どのようなシミも、紫外線や摩擦によって増悪することがあります。
そのため肝斑の場合も、紫外線対策やビタミンCの摂取をする他、洗顔やマッサージ等の物理的刺激を避けることは有効です。

ただ、肝斑は他のシミに比べて、女性ホルモンのバランスが大きくかかわっていることから、治りにくいシミの一つと言われています。

日本では2002年に、トラネキサム酸が医薬部外品美白有効成分に承認されました(保険適用外)。

トラネキサム酸は人工合成されたアミノ酸の一種で、1962年に日本で開発された薬です。
咽頭部の腫れや口内炎等の炎症を抑える効果があり、風邪による喉の腫れに処方されるほか、歯磨き粉などにも使われています。
また、出血を抑える効果もあるため、脳梗塞や心筋梗塞などの血栓が起こりやすいリスクのある人には注意が必要です。

肝斑に対しては、メラニン発生の要因のひとつである、炎症を引き起こす生体内の酵素「プラスミン」をブロックすることで、初期の段階でメラニンの活性化を抑制し、その結果肝斑を薄くする作用があると考えられています。

さらに肝斑に有効な治療として、レーザー治療や、外用薬のビタミンC、ハイドロキノンなどもあります。ただし、妊娠中や授乳中の方は、安全性の観点からレーザー治療、トラネキサム酸やハイドロキノンは使用できない場合があります。

肝斑にとって最も大切なことは、肌ルネを実践することにより、肌に対する余計な化粧品刺激や摩擦を減らすことなのです。

参考文献