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生涯月経回数と肌との関係

生涯月経回数と肌との関係

肌と女性のライフステージ

思春期
成熟期

女性の肌や体調は、生涯を通して女性ホルモンのバランスが大きく関わっています。
その中でも毎月訪れる月経は、思春期や成熟期の女性の肌状態を左右する代表的なものです。

近年、生涯月経回数が昔よりも大幅に増えていることが、月経痛の悩みを抱える方や、婦人科の病気リスクを高めているとも言われています。
肌も同様に、毎月の月経周期によって皮脂分泌の量が変化しますので、成熟期において肌トラブルが長く続くことは現代の排卵回数の多さが原因のひとつでもあるかもしれません。

実際にある女子大学生を対象にした調査では、月経前と月経中の肌荒れ、吹き出物に悩む方は全体の55%以上という結果が出ています。
このように現代では多くの方が月経に伴う肌悩みを抱えています。

現代人は生理が多い

初潮年齢が12歳、閉経年齢が50歳の現代女性が、子どもを2人産んで、それぞれ1年間母乳で育てた場合、月経継続年数は約35年間です。
この方が月経周期を28日間とすると、1年に13回の月経があり、生涯月経回数は455回となります。

一方、明治時代の女性の初潮年齢の平均は14歳、閉経年齢は49歳と言われています。
出産回数を5人とし、さらに現代よりも授乳期間が長かったことを考えると、生涯月経回数は現代人のおよそ9分の1の約50回であったと言われています。

月経回数の増加の理由

昔の女性は、現代のように栄養状態が良くなかったためもあり、江戸時代の平均初潮年齢が15歳でした。また、最初の妊娠が10代の終わりごろ、出産をして授乳をしているうちにまた妊娠。という流れを繰り返し、平均5人の子を出産していました。
当時は平均寿命も50歳以下でしたので、一人目の子どもを出産してから生涯月経が来ないという人もいたそうです。

その一方、現代は1人の女性が一生の間に産む子どもの数(合計特殊出生率)が年々減少しており、2021年には1.34となっています。また平均寿命も長いことから、月経がなくなる期間が少なく、月経回数が多いのです。

低用量ピルの普及

このように、現代では生涯月経回数が多いことから、低用量ピルなどを適切に使用する方も増えています。
低用量ピルは、卵胞ホルモンのエストロゲンが適度にある状態を保ちながら、排卵を抑えることで、婦人科系の病気リスクを下げるほか、皮脂分泌をある程度コントロールすることも可能です。
このようなものを適度に使用しながら、月経とうまく付き合っていくことが必要になる時代なのかもしれません。