医療法人社団晴栄会
白金ビューティフルエイジングクリニック

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おべっかを使わない接客

皆様はどのようにお召し物を選んでいらっしゃいますか。

最近はインターネット通販が増えて、アパレル業界の店舗販売は縮小していると聞きます。

 

お買い物が本当に苦手な私。

同じブティックの同じ店員さんから買い続けること20年近く。

しかし、このお店はクラシカルというかエレガントな傾向が強く、カジュアルではありません。

旅に出たり、犬の散歩をすることが良くあるのですが、アウトドアな時はいつも冴えない服装で気分下げ下げな私

カジュアルもカッコよく着たいなぁ・・・

ということで、知人におススメされたデパートの某ショップに足を運んでみることに。

20代と思われる若い店員さんに迎えられました。

 

「私はカジュアルな洋服が似合わないので、知人の紹介で何か良いものを探しに来ました。」

と伝えると、

「ああ、そういう方いらっしゃいますよね。。。」

 

このストレートな接客、さすがの私も驚きを隠しきれません

 

よくある対応は、

「いえいえ、そのようなことはないと思いますが・・・」

ですよね、建前は。

不快を飛び越えて、驚き、いや感心してしまいました。

 

「それでは、適当に良さそうなものを見繕って持ってきてください」とお願いすると、パンツとトップスの組み合わせを何組か用意してくれました。

試着してみると、「悪くない」という印象。

凄く似合っているわけではないけれど「悪くない」と感じたカジュアル服。

そして、この本音主義の店員さんは、

「お似合いです~」とか「素敵ですね」というおべっかは一言もなく、

淡々と商品の説明をしたり、合わせると良い靴やバックなどを提案してくれます。

確かに、「とても良い」ではないことくらい、私自身も感じていたので納得。

 

おお、これぞ令和の接客の在り方なのでしょうか。

洋服も接客も、予想よりも「悪くない」ので、購入することに。

本音の接客が新鮮と感じたお買い物体験記でした。

外に出ると、小さな出来事でも私にとっては社会勉強と感じてしまいます。

仕事に生かせるヒントが宝石のようにキラキラ

自分の快適ゾーンから少しはみ出してみることも大切です。

 

ちなみに私もお世辞を言う方ではありませんので、診療中私に肌を褒められたらそれは本音と受け止めて下さいませ。

 

刹那的美容医療

5月26日~27日、日本美容外科学会に参加しました。

久し振りのリアル対面学会

コロナ禍を忘れるくらい大盛況で驚きました。

ちょっと怖いくらい密でした。

 

私の恩師、宇津木龍一先生は、フェイスリスト(顔の若返り手術)が専門です。

私も勤務医の頃は、フェイスリフト手術の助手として経験を積みました。

耳の周囲から頭皮にかけて、ズバーッと皮膚を切開し、筋膜を引き剥がして引っ張り上げるというダイナミックな手術です。手術翌日は、みんな同じ顔になるくらいパンパンにお月様のように腫れあがります。

手術を受ける患者さんは、若くて40歳くらいから上は70代くらいでしたでしょうか。

目的は「若返ること」でした。

 

時代は流れ・・・

学会発表していた某先生のクリニックでは、ナント20~30代の患者が一番多いというのです。

フェイスリフトですよ!!

なんで20代で若返んなきゃいけないのよって思いませんか。

 

20代の若い子たちの悩みの一つが「小顔になりたい」こと。

小顔になるために、顔の骨を削る手術を受けているようです。海を渡った美容大国まで足を運んで、「骨切り3点セット」なるものを受けて来るようです。

骨を切ったら、顔の土台が小さくなるので、程度によってはたるみが生じますね。

「骨を削ったら顔がたるんだ」ということになります。

そしてフェイスリフト手術を受けに美容クリニックを再び受診します。

 

骨を削って、顔の皮膚を剥がして引っ張り上げて、、、

その先に何を求めて手術を受けるのでしょうか。

少しでも可愛くなって、いい男を捕まえたいのでしょうか。

自分好みの顔に作り直して、自信を持ちたいのでしょうか。

 

骨切りやフェイスリフトだけではなく、目を大きくしたり、鼻の形を整えたり、唇を厚くしてみたり、額を丸くしたり、造作を変える手術はきりがありません。

 

鼻を高くするためにヒアルロン酸注入が行われています。軟骨やシリコンを入れる手術より手軽だからです。しかしながらシャープな形づくりが難しいことと、血管塞栓による壊死や失明のリスクが高いことから、医師の間でも微妙な評価です。私には鼻に入れるヒアルロン酸が不自然に見えますし、リスクが怖いので、当院では治療メニューにありません。

最近は鼻に糸入れて、高くしたり、小鼻縮小することが行われているようです。

糸による引き上げ治療は、「スレッドリフト」と呼びますが、ここ数年で急激に症例数が増えています。

某大手チェーン美容外科では、2017年に1000例程度だったのが、2020年には12000例を超えたと言っていました。

3年で12倍です。

皮膚を切らずに糸で手軽にリフトアップという印象を植え付けているようですが、清潔操作で行う立派な外科手術です。

フェイスリフト手術に熟練した医師が行うべき治療だと思います。

 

顔には豊富な血管と神経が走行し、手術をするにはリスクが付きまといます。

また、表情筋が複雑に走行しているので、表情が動くと「あれれ?」と違和感のあるお顔になることもあります。

手をかければかけるほど、皮下組織は瘢痕化し、硬く突っ張った不自然さが出てしまいます。

いわゆる「いじった」顔です。

 

今可愛くなりたいからという衝動で、このようなリスクを犯して、若い頃からどんどんお顔を改造して、違和感のある顔になって・・・

 

やり過ぎ注意報

顔を変えれば人生好転するほど甘くはありません。

 

刹那的美容医療とでもいいましょうか。

 

具体的な数字は分かりませんが、刹那的美容医療を求める若い人が増えているような印象を受けた2021年学会でした。

インスタなどのSNSで美容医療がより身近に感じられるようになった影響は大きいと思います。

 

私の理想とする美容医療は、加齢による肌の衰えを、極めて安全な方法で回復・維持させることです。

そもそも対象年齢が40代以降です。※最近は30代も増えています。

ポイントは“極めて安全”な治療を選択すること。

なるべくリスクは避け、かつ効果のある治療を提供します。

そうすることで安心して治療を受けていただきたいと思っています。

 

「身体髪膚之を父母に受くあえて毀傷せざるは考の始めなり」

人の身体はすべて父母から恵まれたものであるから、傷つけないようにするのが孝行の始めである。

 

容姿は個性。

心を磨いて、人間性を高めれば、自ずと魅力的な表情になると思います。

 

2021.05.25

年齢を感じた瞬間

3年毎に車の保険が更新されます。

更新のお知らせが届いたので、書類に目を通してみると、ナント保険料が値上がりしているではありませんか

「事故もなくゴールドなのに、何で値上がり??」

何かの間違いでは・・・問い合わせしてみることに。

「お客様の年齢によって保険料が変わります。」という回答。

え、、、

今年50歳になるから値上げってことかい

30~40代が最も安くて、その次に20代、そして50代の順に事故のリスクが高くなるらしく、保険料も値上がりすると言われました。

18歳で運転免許を取ってから、ブランクなくほぼ毎日運転して、ゴールド免許をキープしているこの私が、50歳だからって保険料の値上げかい

こういうところで自分の年齢を意識させられるとは、何とも物悲しいことです

高齢者の運転免許返納なんて70代以上の話だと、他人事のように思っていたのですが、50代も高齢者枠に片足を突っ込んでいるということですよね。

反射神経とか動体視力、判断力などが低下しているのでしょうか。

全く自覚していないだけに、ハッとさせられました。

恨めしや~

 

2021.05.18

心のメンテナンス

いろいろ思い悩むことがあり、2017年にコーチングを受けました。

コーチングは個人セッションで行われます。

コーチングの先生は、私にいろいろ質問を投げかけることで、私自身の無意識や潜在意識を掘り起こします。

・自分自身がなぜこのような気持ちになるのか。

・本当に望んでいることは何か。

・どのように振舞えば良い結果をもたらすのか。

このようなことに「気づく」ことが出来るのです。

先生は、あれこれ指図することはありません。

私自身に「気づく」きっかけを与えて下さいます。

月1~2回のペースで、10回ほどコーチングを受けると、自分自身でも驚くほどの劇的な効果を感じるほどでした。

その方法はユニークです。

想像力豊かに、様々なシーンをイメージしたり、体を使って過去に戻ったり未来へ進んだり。

言葉でお伝えするのは難しいのですが、この「イメージ」というのが肝です。

私は空想や妄想が得意なのか、頭の中にかなり鮮明な映像が浮かび上がります。

勝手に映像が流れるのです。

そのようなことをしていると、「はっ」と無意識にリーチすることができます。

 

う・・・・・

自分で文章を書きながら、ちょっとおかしな人に思われそうな・・・

 

最近、心にモヤモヤすることがあり、久し振りにまたコーチングを受けてみました。

そしてこの言語化することが難しいセッションを実践したところ、

瞬く間に心のモヤが晴れるではありませんか!

雲の隙間から太陽の光が差し込んでくる感覚です。

「あ~、そういうことだったのね」と、無意識が顔を出します。

 

コーチングというのは、心のメンテナンスだと思います。

感情の棚卸とでもいいましょうか。

現代社会に生きていると、ややこしいこと、複雑なことが盛りだくさんですよね。

脳の進化はテクノロジーの進化ほど早くないので、そこについて行けず、ギャップが生じるようです。

疲れちゃいます。

だからこそ、心のメンテナンスが必要だと思っています。

座禅とかマインドフルネスが注目を集めているのも、現代社会には必然ですね。

 

お顔のメンテナンスは当院にお任せ下さい

 

お値段以上

本日は、ちょっと触れにくい“治療費”について切り込みます

当院は、基本的に治療費の「お値引き」をしません。

初診料はおそらく業界でもトップクラスで高額だと思います。

初診には1時間ほど時間をかけます。問診、肌診断機器による解析を行い、それに基づく現状評価と、スキンケア指導、そして美容治療の提案と計画を立てます。1時間では終わらないこともしばしばです。

お陰様で、素肌美に対して真剣に取り組む意欲のある方がご来院されるので、理解も早く、真面目に通って下さいます。

美容医療の治療費はピンキリなので、当院は安くはないけれど、超高額でもないと思います。

たまに「お安いですね」と言っていただけることもありますから、比較的良心的なのかもしれません

白金という場所柄でしょうか、値切ってくる人はほとんどいません。ありがたやありがたや

 

美容医療を受けたいと考えている人は、インターネット検索で沢山のクリニックを比較検討していらっしゃることでしょう。

当院が他のクリニックと違うところを考えてみました。

1.化粧品を売らない美容皮膚科。物品ではなく治療で勝負します。

2.院長、スタッフ全員素肌です。(ファンデーション、エクステ禁止)

3.美容医療歴20年越えの院長が、最初から最後まで経過を診ながら治療しています。

4.他の患者さんに会うことのない配慮。プライベート空間の確保。

 

この他にも、適正価格でお値段以上の治療とサービスを提供できるよう努めています。

・快適で安全な空間

・近すぎず遠すぎない小気味よい接客(出来てますか?)

・結果のでる美肌治療

・患者様に幸せをもたらす治療の提案

私が常日頃心掛けていることは、患者様が診察室に入る時からつぶさに表情を観察し、どこをどのように治療したら、その患者様がより魅力的に見えるようになるか?を考えることです。いや、日頃通りすがりの人や、電車の中で見かける人、テレビに映る人など、目につく人すべてに対して表情観察をしているので、これはもはや職業病だと思っています。

「あのシミは取った方がよい。ここはボトックスで調整して、この凹みはヒアルロン酸でしょ・・・」みたいな

 

当院の行動目標3「患者様に利益をもたらす最適な治療を提供します」を遂行するよう、スタッフ一人ひとりが自己の能力を高め、仕事の質を上げるよう指導しています(つもりです

当院での滞在時間が最高の思い出になるよう、“今ここ”に集中。

それでも終礼での反省は絶えません

 

当院に通って下さる方で、「こうした方が良い。ここは直すべき。」などご感想がありましたら、どうぞ遠慮なく私かスタッフにお伝えください。

お値段以上のハピネスをお約束いたします

 

 

2021.05.05

肌断食×美容医療

「肌断食×美容医療」を掲げて、随分長い時間が過ぎました。

美容クリニックで、化粧品の使用を控えるよう指導するクリニックは珍しいらしく、「お化粧品に頼らないでキレイになりたい」と希望される方が当院を訪れます。

メークはしたくない、お化粧品は使いたくないけれど、肌はキレイにしておきたい、というニーズです。

開院した15年前にはほどんどないニーズでした。

 

化粧品をスパッと全部止められる人もいる一方、長年の習慣を断ち切ることに難航する人もいるのは事実です。

難航する理由としては、以下の2つが考えられます。

1.肌状態が悪化する。

2.ファンデーションを塗らずに外に出ることが恥ずかしい。

 

2は社会の刷り込みによる思い込みなので、今回は飛ばします。

1の場合、良くあるケースとしては、洗顔不足による肌のゴワつき(垢つき)、ベタベタ(皮脂過剰)、角栓、赤み、痒みなどです。

肌断食=肌に触れてはいけない

と誤解されている方が非常に多く、初診時にスキンケアを確認すると、肌状態が悪化している人は洗顔不足が原因のようです。ニキビができやすいオイリー肌の人がこのような状態に陥りやすいようです。

正しい洗顔方法を動画にまとめていますので、こちらをご覧ください。

メークをしていなければ、石鹸で洗う必要はありません。

オイリー肌の人は、ワセリンを控えて下さい。

 

ずっと化粧品を使い続けた肌が、化粧品を使わない肌に慣れるまで、人によっては1~2年かかることもしばしばです。

当院を受診する方は、すでに1年以上肌断食を続けてきた人もいますが、最初は肌状態の悪化に悩みながらもだんだん改善してくるようです。このあたりのデータもまとめてみようと思っています。

当院では、肌の回復を早めるためにレーザー治療を併用しますが、皮膚は驚くほど変わります。

 

このような仕事を20年以上続けています。

「肌断食」という言葉も、20年前と比べるとかなり広がりを見せているような気配です。

私たちは、肌断食とそれにまつわる生き方を含めて「素肌ルネサンス(肌ルネ)」と呼んでいますが、実に奥深い仕事をしているな、と感じています。

たかが肌、されど肌。

肌状態が良いと気分が晴れやかになり、前向きに生き生きを過ごせるようになります。

 

少し前までは、

「スキンケア=化粧品」という刷り込みが社会全体に行き渡り、アレルギーなどで化粧品を使うことが出来ない人・又はベタベタ塗ることに抵抗を感じている人たちにとっては、スキンケアの選択肢があまりにも少なすぎました。

しかし今は、

「スキンケア=肌断食」

「スキンケア=肌断食×美容医療」

という選択肢に広がりました。これは喜ばしいことだと思います。

 

私たちが20年間をかけて築いてきた肌断食方法をまとめた素肌ルネサンスをご覧ください。

 

肌断食が広まってきたことは嬉しいことなのですが、このスキンケアの奥深さを理解するには最低でも5年はかかります。肌断食は万人受けするスキンケアではありません。私自身も、化粧品をやめようと思ってやめたわけではなく、自分自身を実験材料として化粧品を減らしていったところ、行き着いたところが何も塗らない世界でした。肌断食は目標ではなく結果だったということです。

湯シャンも快適と感じるようになるまでに5年かかりました。こちらはやめようと思ってやめましたが。

 

肌断食を極めるまでには時間がかかります。

肌断食への興味が増えてきた一方、肌断食は間違っていると言い切っている人たちもいるでしょう。

肌断食のための化粧品??も売られています。肌断食すら商売道具になっているのですね。

 

肌断食が正しいとか、化粧品が正しいとか、そういう二元論ではありません。

スキンケアには多様性があり、その1つが肌断食だと理解していただけると幸いです。

我々はスキンケアだけでなく、生き方の選択肢を広げる活動をしています。

 

 

 

 

2021.04.27

お湯の温度に気を付けましょう

先日、温泉に浸かった時のお話。

露天風呂は源泉かけ流しということで、非常に熱く、「ひえっ」と飛び出るほどでした。

周囲を見渡しても、お水が出る蛇口が見当たりません。

仕方ないので、熱さに耐え忍びじ~っとしていたら、次第に慣れてくるものです。

10分くらい入っていたでしょうか。

私は石けんを使わないので、お湯で流して終わりです。

 

夜、パジャマに着替えるとき、ふと自分の胸部~腹部を見下ろすと、何ということでしょう!!!

皮膚がこふき芋になっているではありませんか

角質がパラパラ剝がれ落ちて、超乾燥状態になってしまいました

 

恐るべし「熱いお湯」

干からびます。

そしてかゆい!

今までも何度か恐ろしく熱いお湯に浸かったことはありますが、このように顕著に皮膚が乾燥したことは初めてでした。

私自身の加齢変化も影響しているのだろうと思います。

患者さんから、

「洗剤よりも、お湯の温度が乾燥に関係していると思う。」と言われたことを思い出しました。

更年期以降の女性(男性も)は、温泉の熱いお湯に十分お気を付けくださいませ。

 

普段塗らないボディローションを塗布したところ、すぐに落ち着きました。

いつもは保湿剤など不要ですが、極度の乾燥肌には、保湿剤が効果的だと実感。

まずは乾燥させないことが大切

熱いお湯、洗浄剤、タオルによる摩擦を控えることですね。

 

 

 

2021.04.21

美容医療の課題

「日本の医療の未来を考える会」という勉強会に参加しました。

テーマは“美容医療の課題”

 

美容医療は自費診療であり、医師の裁量権というものがあるため、診療内容に規制がありません。

管理監督するシステムがないため、野放し状態のようです。

多くの医師は、自己研鑽に励み、患者さんに利益をもたらすような治療を心掛けていると思います。

しかしながら、いつの時代も悪徳医師はいるようで、、、

儲けるために信じられないような医療行為をして、トラブルを起こしていると聞きました。

そのトラブルを治療するために受ける医療は、保険ではなく自費になるとのこと。

 

医師の意見としては、以下のような発言がありました。

「キレイになるために受けた治療でトラブルが発生したら、それは自費で治して下さいよ、という行政の判断はいかがなものだろうか。故意にトラブルを発生させているわけではないのだから。」

「美容医療そのものが、何となく後ろめたいものであり、患者さんはコソコソ受けるようなイメージを持たれているようだが、もっと明るいイメージにならないのだろうか?」

「そもそも美しさを求めるのは女性の正当な欲求であることを、男性は理解するべきではないか。」

確かにおっしゃる通りです。

 

美容医療行為は大なり小なり、人体に傷をつけることになります。

加えたダメージを上回る効果が得られると判断した場合のみ、治療をするべきだと思います。

しかしながら医療に100%はないのが現実。

マイナスの結果になることだってあるのです。

このあたりの判断は、医師の経験と技術とセンスなんだと思います。

 

私が日頃から心掛けていることは、結果100%を目指さず80%に留めておくこと。

美容医療は、やり過ぎると必ずマイナスの結果になります。

しかし「ほどほど」という匙加減が結構難しい。

もう少し・・・と欲が出ると、ついついやり過ぎてしまいます。

 

最近、美容医療のやり過ぎで肌を傷めている人を診ることが増えているような気がしています。

以前は化粧品の使い過ぎで肌を傷めている人が多かったのですが、今は美容医療を受ける人が増えたということでしょうね。

何でこんなになるまでやっちゃったの??と憤りを感じることもしばしば。

皮膚をちゃんと診察していないのかしらと思ってしまいます。

 

化粧品によるオーバートリートメント(塗りすぎ・擦り込みすぎ)は、皮膚のバリア機能を破壊します。

トレチノインやピーリング剤は気を付けて使用しないと、キメのないツルツル肌(ビニール肌と言う人もいます)になってしまいます。

余計な化粧品をやめてもらい、適切なレーザー治療を行うと肌質は改善することが多いのですが、時々「何でこんなに回復しないんだろう?」と思う症例にも出会います。根掘り葉掘り詳しくヒアリングすると、化粧品が大好きでいろいろな商品を塗りまくっていた過去があったりします。相当肌がダメージを受けていたのだと推測します。

1人ひとりの皮膚の厚み、キメ、オイリーなのか乾燥なのか、敏感肌か、年齢、傷の治るスピードなど考慮しながらスキンケアと治療方法を考えます。

 

皮膚の美容は奥深く、魅力的な世界です。

美容医療の課題は「やり過ぎない」ではないでしょうか。

過ぎたるは猶及ばざるが如し、ですね。

 

 

論語と美容

大河ドラマ「青天を衝け」をご覧になっていますか?

江戸幕末から明治にかけて活躍した、実業家・渋沢栄一のお話です。

この時代は激動の時代で、登場人物も素晴らしく、ワクワクしちゃいます。

渋沢は農民(豪農!)出身ですが、幼少期から四書五経を学び、商才に長けた賢い人でした。

混乱する幕末期には、尊王攘夷派として血気盛んな若者でしたが、縁あって一橋慶喜の家臣となります。(尊王攘夷から幕府側へ??)

フランス皇帝ナポレオン三世より1867年パリ万博に招待され、慶喜の弟・徳川明武と共に、ヨーロッパに1年ほど西欧の最先端を学びに行きました。(この時代に外国へ行くなんて、相当のエリートですよね。)

明治維新により帰国後、大蔵省に入り、新しい日本の国づくりに活躍。

5年ほど勤めた後、大蔵省を辞め、実業界へと踏み出します。

欧米列強と競い合い、国を豊にしていくためには、正しく利益を出す経済活動をすべきだという理念がありました。

私利私欲ではなく、国全体を豊にするために一生を捧げた渋沢栄一は、銀行や保険会社、電気・ガス会社、ホテル、鉄道会社など約480社もの設立に関わりました。

まさに、実業界の父と呼ばれるにふさわしい活躍を続けていきました。

 

彼の著書である「論語と算盤(現代語訳)」には、今まさに私たちのあるべき姿の見本となることが、とても分かりやすく書かれています。

渋沢の行動規範は、孔子の「論語」です。儒教の教えですね。

私が研修医の時に出会った先輩医師は、日頃の臨床医療現場において、孔子など古典の教えを散りばめて教えて下さいました。

恥ずかしながら、20代半ばであまり中国古典など触れたことがなかったものですから、全てが新鮮で知識欲が湧きたちました。先輩医師に馬鹿にされないよう、言われたことを書き留めて、後で復習していたほどです。

◎小人閑居して不善をなす(暇な医者はろくなことをしない)

◎学びて思わざれば則ち罔し、思いて学ばざれば即ち殆し(学びも実践も大切だよ)

◎巧言令色鮮し仁(調子のよいことを言う人には気を付けなさい)

◎君子の交わりは淡きこと水の如し。小人の交わりは甘きこと醴の如し(さらりとした付き合いが大切だよ)

◎天網恢恢疎にして漏らさず(天は悪い行いを見逃さない)

 

江戸時代の武士や上流の百姓町人は、皆中国古典の教育を受けていました。

その目的は「心を磨くこと」

心を磨けば、自ずと自分を磨くようになり、家族をまとめ、国をまとめ、天下を安定させることにつながります。

 

心の教育・・・

私は子供を産んだ頃、幼少期に漢詩を「素読」させると前頭葉の回路が発達して、生きる力が身につくということを知りました。カレンダ―の裏にマジックペンで大きな文字で漢詩を書き、寝る前に娘と音読したことがあります。意味は全く分からなくても良いそうです。3歳の頃には、般若心経も丸暗記しました。小学生の頃には、平家物語や竹取物語など日本の古典も諳んじていました。そのせいか分かりませんが、20歳になる娘はとても優しい心のあるバランスの取れた人間に成長したと、親として非常に嬉しく思っています。自慢ぽくてスミマセン

 

原点回帰すべきは古典ではなかろうか?

「論語と算盤」には、人間としてあるべき姿を的確に書かれています。

この点は、当院の経営理念にも取り入れられる内容だと思いました。

 

「自分磨き」と聞いて、何を思い浮かべますか?

エステ、ネイルサロン、美容医療・・・といった、外見を取り繕うことを「自分磨き」と取り違えているようでは、日本はお先真っ暗です。

心を磨き、人格を高めるためのサポートとしての美容医療でありたいと思います。

春はお肌の衣替え

今年も新緑祭りが始まりました~

春はお肌の衣替え

「肌ルネクリーニング」でございます。

日ごとに芽吹く若葉のような勢いで、お肌もグングン再生させましょう

クリーニング屋さんのパロディでエプロンを作ってみたのですが、

「保母さんですか?」と言われています

 

ここ数日は寒の戻りでしょうか、少々肌寒く感じます。

春先に冬服を着ると、気分が滅入るのは私だけでしょうか。

黒色や素材が厚手のものはテンション下がります。

気持ちは春に向かっていますので、冬服はクリーニングに出してしまいました。

衣替えの時には、必ずお洗濯するかクリーニングに出しますよね。

ならば、お肌もクリーニングして、爽やかな春を迎えませんか?

衣類は丁寧にメンテナンスを続けると、10年経ってもキレイな状態を保つことができます。

私は15年以上前に購入した洋服を今でも大切に着ています

皆さまのお肌も定期的にメンテナンスすることで、いくつになっても清潔感のある上品なお肌を維持することができます

お顔は変えが利きません。1点モノですので、ビンテージ顔を目指して下さい

熟練の職人手仕上げから機械式標準仕上げまでご用意して、白金でお待ちしています。

肌ルネクリーニング 店主 山口麻子

 

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